大日岳とは
大日岳(だいにちだけ/標高1,688m)は、大峯奥駈道の南部にそびえる岩峰です。
山頂直下には切り立った岩場が待ち構えていて、挑戦する人の心をざわつかせる存在。
「奥駈道の難所」とも呼ばれ、憧れと緊張を同時に感じさせる山です。
概要
2025年9月23日、相方とふたりで釈迦ヶ岳へ。
今回の目的は、その先にある大日岳の岩場。7年前に訪れた時の記憶をたどりながら、再び足を運びました。
けれども結果は「敗退」。濡れた岩の壁に阻まれ、泣く泣く引き返すことになりました。
行動スケジュール
2025/9/23(火・祝)
4:00 車で出発 → 7:10 太尾登山口駐車場 → 7:20 太尾登山口 → 9:30 釈迦ヶ岳山頂 → 10:10 深仙ノ宿 → 11:10 大日岳(敗退) → 12:15 深仙ノ宿 → 14:30 太尾登山口駐車場
(合計 約7時間10分・距離 10.4km・登り842m / 下り842m・休憩込み)

1. 登山口から釈迦ヶ岳へ
太尾登山口の駐車場に車を停め、きれいなトイレを使ってからスタート。
林道歩きが不要なのは、朝の体にはとても優しいです。
登り始めると、すぐにガスの中。
視界は真っ白でしたが、その霧がまとう静けさが“大峯らしさ”を際立たせてくれて、足を運ぶたびに心が落ち着いていきました。
釈迦ヶ岳山頂にたどり着くと、霧に包まれた釈迦如来像が待っていました。
展望は望めなかったけれど、濡れた像の姿はどこか神秘的で、心に残る風景でした。

2. 深仙ノ宿から大日岳へ
釈迦ヶ岳から深仙ノ宿までは、泥んこ稜線のトレイル。
ズボンの裾はあっという間に泥まみれになり、歩くたびに「ぴちゃっ」と音がします。
そんな中、せっかく買ったトレッキングポールのキャップを両方とも紛失…。泥に刺して抜く時に一緒に外れてしまったようで、ちょっと切ない気分になりました。

そして本命の大日岳へ。
濡れた岩場に取りついたものの、表面はつるつると滑りやすく、序盤から登りにくさを感じました。
「これ以上行ったら戻れない」と直感して、勇気を出して撤退を選択。
空を見上げると、ガスの中にそびえる岩塔がぼんやりと浮かび上がり、余計に悔しさを募らせました。

3. 下山
深仙ノ宿に戻り、少し腰を下ろして一服。
お気に入りの豆を持ってきていたのでコーヒーを淹れようと思っていたのですが、ほかの登山者がいたこともあり、大日岳に登れなかった気落ちもあって、そのままザックにしまいました。
帰り道もガスと泥の道。
靴も服もすっかり汚れたけれど、無事に戻ってこられた安堵感の方が大きかったです。
感想
大日岳はやっぱり手強い。
同じ山でも、天気や路面の状態でまるで別物に変わってしまう。今回は「登らない勇気」が必要でした。
次こそは、青空と乾いた岩に出会える日に。
その時までに、ボルダリングジムで少し練習しておこうかな。
相方と一緒に泥にまみれながら笑い合った今日の記録は、敗退という形でも、やっぱり大切な一歩になったと思います。

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