導入
私が最初に買ったテントは、プロモンテ(PUROMONTE)の VL-15 でした。
ゴールデンウィークに燕岳でテント泊をしてみたくて、あれこれ迷った末に選んだのがこのソロ用テント。
それからというもの、高山でテント泊をするときは必ずこの相棒と一緒でした。

VL-15の特徴と設営のしやすさ
VL-15はプロモンテのVLシリーズ、1人用の山岳テントです。
重量は約1.7kg。入口が長辺側についていて、前室を広めに使える設計になっています。ポールはDAC製で、風への耐久性を考えた構造です。
設営は吊り下げ式でとても簡単。狭いテント場でもサッと建てられるのがありがたいポイントでした
前室での過ごし方
前室はもっぱら料理スペース。
テントを張って中に横になると、もう外に出るのが億劫になるので、調理はほとんど前室で済ませていました。
ただ一度、前室に靴を置いて寝たら、朝にはカチカチに凍っていたことがありました。それ以来、寝るときは靴を袋に入れてテント内に置くようにしています。

思い出の山行とテント生活
最初にこのテントを張ったのは燕岳。まだ冷え込むゴールデンウィークで、震えながら設営したのをよく覚えています。
その後、北アルプスの高山でテント泊をするときは、常にVL-15と一緒でした。
大天井岳のテント場では暴風に襲われ、設営中にポールが曲がってしまったことがあります。それでもテントはしっかりと立ち上がり、一晩守ってくれました。曲がったままですが、今でも現役です。
テント内は立ち上がれる高さはなく、寝転んで過ごす時間がほとんど。横になりながらスマホで動画を見るのが、私の定番の過ごし方でした。

現役で使い続ける理由
長く使ううちに、底には穴が開き、小さな破れも出てきました。それでも修理しながら使い続けると、道具以上に「相棒」という感覚が強まってきます。
低山では軽量なツェルトを使うこともありますが、高山や冬、天気が悪そうなとき、あるいはペグが刺さりにくそうな場所では、今でも必ずVL-15を担いでいきます。
ただ、残念な点もあります。
風通しが悪い場所に張ると結露しやすいところ。朝になってテント内がびっしょり、なんてこともありました。
もう一つ、冬の強風の中での体験。換気穴に雪が詰まってしまい、虫除けネットをしていたこともあって、気づかぬうちに酸素が薄くなり、息苦しくて夜中に目が覚めたことがあります。今思えばゾッとしますが、起きられて本当に良かったです。

まとめ
VL-15は私にとって、テント泊登山を始めるきっかけをくれた大事な一張りです。
新品ではもう手に入らないけれど、修理しながら今も現役。これからもまだしばらく、一緒に山を歩くつもりです。
今の人におすすめするとしたら後継の VL-19 ですが、「VL-15と過ごした時間があったからこそ、テント泊の楽しさを知ることができた」と思っています。


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