ミステリーランチの代表的な大容量ザック「グレーシャー」。
私が使っているのは、2025年にモデルチェンジする前の旧型です。
冬山テント泊を想定して購入し、実際に使い続けてきました。
普段の山行で出番は少ないものの、ここぞという場面で頼れる存在。さらにトレーニング用にも使っているので、今回はその使用感をまとめつつ、最後に新モデルについても少し触れたいと思います。

購入の理由
きっかけは冬山テント泊でした。
当初はグレゴリーの「デナリ」を使っていましたが、ウエストベルトが体に合わず、長時間背負うと痛みが出る。さらに背面長の調整も融通が利かず、自分の体格には合わせにくいと感じました。
そこで、頑丈さと厚みのあるウエストベルト、そして背面長を自由に調整できる設計を備えたグレーシャーに買い替えました。
雨蓋が取り外せて小型のリュックになる点も、他にはない魅力でした。
特徴と使いやすさ
トルピードポケット(魚雷ポケット)
グレーシャーを象徴するのが縦長の「トルピードポケット(魚雷ポケット)」。
行動食やストーブ、細長いギアを収納するのに適しており、アクセス性に優れています。

雨蓋の収納力
雨蓋には2つのポケットがあり、取り出しやすい小物を整理できます。
冬山で手袋やヘッドライトをサッと取り出せるのは大きな利点です。
多方向アクセス
メインコンパートメントには下部やサイドからもアクセス可能。
テント泊装備を詰め込むと下部の荷物が取り出しにくくなりますが、これなら必要な物にすぐ手が届きます。
耐久性と不安点
全体的な作りは非常に頑丈で、ラフに扱っても破れる心配はほとんどありません。
一方で気になるのは サイドのメッシュポケット。
軽量化のためか生地が薄く、長期使用で伸びや破れが発生しないか不安が残ります。
重量について
グレーシャーは軽量ザックではありません。
最近流行しているUL(ウルトラライト)系と比べると明らかに重い部類に入ります。
ただしフレーム構造と分厚いウエストベルトのおかげで荷重分散に優れ、実際に背負ってみると数値ほどの負担は感じません。
「軽さで選ぶ」のではなく「体力で担ぐ」ことを前提に、信頼性を優先する人には適した選択だと思います。
普段の使用とトレーニング
容量が大きいため、普段の登山ではほとんど出番はありません。
メインの使用は冬山テント泊ですが、私はトレーニング用としても使っています。
水や重りを入れて 総重量40kg にして、夜に1時間ほど歩く。
専用の荷重トレーニングギアを買わなくても、ザック自体がトレーニングツールとして使えるのは意外な利点です。
新モデルについて
2025年にモデルチェンジした新しいグレーシャーも確認しました。
基本設計や頑丈さはしっかり維持しつつ、全体的に軽量化。
「丈夫だけど少し重い」という旧モデルの弱点を改善しつつ、見た目もスッキリした印象になっています。
さらにカラーバリエーションも増え、自分好みの色が選べるのは嬉しいポイント。
旧モデルを使っている身としても「今から買うなら新モデルもアリだな」と思わせる仕上がりでした。
ただ、一つ気になるのは ウエストベルトに追加されたメッシュポケット。
便利そうではありますが、サイドメッシュ同様に素材の耐久性が気になります。
岩に擦れたり、腰にギアを当てたりする場面で長期的に持つのかどうか…。
ミステリーランチに求めているのは「壊れない安心感」なので、この部分の耐久性は今後の評価ポイントになりそうです。
まとめ
ミステリーランチ「グレーシャー」旧モデルは、冬山テント泊や大容量が必要な山行に特化したザックです。
- 頑丈で背面調整も自由
- トルピードポケット(魚雷ポケット)や雨蓋ポケットが実用的
- 下部・サイドアクセスで荷物が取り出しやすい
- 重量はあるが、しっかりしたフレームで背負いやすい
- サイドメッシュの耐久性には注意が必要
普段は出番が少ないものの、必要な場面で確実に役立つ「専用機」として信頼できる1本。
また、トレーニング用のザックとしても活用できるのは大きな強みです。
新モデルは軽量化とカラー展開の点で魅力的ですが、耐久性にやや不安が残る部分も。
とはいえ全体としては、旧型も新型も「大容量で安心して担げる」という点は変わらず、長期縦走や冬山に挑む人にとって頼れるザックだと思います。
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