NORTEC TRAIL 2.1|「軽さ」を信じて正解だった、保険としての軽アイゼン

登山ギア

冬の登山でいつも悩むのが、
「今日は本格的なアイゼンが必要なのかどうか」という判断です。

何も持たずに登るのは怖いけれど、
最初から12本爪を付けるほどでもない。
そんな中途半端なコンディションは、意外と多くあります。

NORTEC の TRAIL 2.1 は、
まさにその“隙間”を埋めるための軽アイゼン(マイクロクランポン)です。


ギア概要

項目内容
製品名NORTEC TRAIL 2.1
カテゴリマイクロクランポン(軽アイゼン)
スパイク14本爪
スパイク長約8mm
連結構造ステンレスワイヤー
ハーネス素材シリコーン(エラストマー)
重量両足 約165〜185g前後(サイズによる)
想定用途凍結路・圧雪路・薄雪の登山道
注意点岩稜・硬いアイスバーンの長距離使用には不向き

TRAIL 2.1 はどんな立ち位置のギアか

TRAIL 2.1 の一番の特徴は、
チェーンではなくステンレスワイヤー構造を採用している点です。

これにより、とにかく軽く、
装着しても足裏感覚が変わりにくい作りになっています。

その代わり、メーカーもはっきりと
「チェーンより耐久性は劣る」と明言しています。

つまりこれは、
長くガリガリ使うためのアイゼンではなく、軽快に使うための道具です。


登山で「ちょうどいい」と感じる場面

TRAIL 2.1 が一番活躍するのは、
冬の低山や積雪初期・融雪期の登山です。

朝だけ凍結している登山道。
圧雪と土が入り混じった林道。
春先に残雪が部分的に出てくる稜線へのアプローチ。

「アイゼンを出すほどじゃないけど、滑ると嫌」
そんな場面で、この軽さと装着の速さは大きな武器になります。

もともとトレイルランニング向けに設計されているため、
歩行テンポを崩しにくいのも特徴です。


実際の使用感として感じたこと

装着感はかなり自然です。
低温でも硬くなりにくいシリコーンハーネスが靴にしっかりフィットし、
歩いていてズレる感覚はほとんどありません。

前足部とヒールの両方に爪があるので、
下りでも最低限の安心感があります。

一方で、岩が多い場所や岩稜帯向きではありません。
これは公式にも注意されている通りで、
雪や氷の上で使う前提のギアだと割り切る必要があります。


仙丈ヶ岳で使って感じた「選んで正解だった理由」

去年末、仙丈ヶ岳に登る際、
下の方は雪が少なそうだと予想してチェーンスパイク系を検討しました。

最初は YouTube でよく紹介されていた ALP 2.0 を買おうと思っていましたが、
すでに12本爪アイゼンを持っていたため、用途が少し被りそうだと感じました。

そこで選んだのが、
もっと割り切って使えそうな TRAIL 2.1 です。

実際に使ってみて一番良かったのは、
雪が薄くなって土肌が見えてきた区間でも、歩行感覚がほとんど変わらなかったことです。

爪の高さが低いので、
付けていない時と比べても違和感が少なく、
そのまま自然に歩けました。

爪の高いタイプだと、
雪が切れた土の区間で一気に歩きにくくなりますが、
TRAIL 2.1 ではそのストレスがほとんどありません。

軽さについても期待以上で、
「これなら持ってきてよかった」と素直に思えました。

感覚としては、
TRAIL 2.1 でしんどくなってきたら12本爪に切り替える
この使い分けが、今の自分には一番しっくりきています。


気をつけたいポイント

TRAIL 2.1 は万能ではありません。

8mmスパイクなので、
急斜面の硬いアイスバーンや、
氷結斜面が長く続く条件では限界が早いです。

そういう状況を想定するなら、
最初から10本爪・12本爪アイゼンを選ぶべきです。

また、ワイヤー構造は軽量化の代償として、
長期耐久性ではチェーン式に劣る可能性があります。

サイズ選びも重要で、
厚底やボリュームのある靴ではワンサイズ上を選ぶケースが多く、
アルパイン寄りのブーツでは特に注意が必要です。


まとめ|ザックに忍ばせておける安心感

NORTEC TRAIL 2.1 は、
冬山の主役になるギアではありません。

けれど、
「今日は要らないかもしれないけど、無いと不安」
そんな日に迷わずザックへ入れておける軽さがあります。

雪が無い低山でも、朝だけ凍っていることは珍しくありません。
TRAIL 2.1 は、
無雪期と積雪期の境目をつなぐ“保険”として、とても優秀な軽アイゼンです。

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