大日岳とは
大日岳は奈良県・大峰山系に位置する山で、深い森と静かな山域が特徴です。
前鬼からのルートは標高差があり、樹林帯の長い登りの先に、この山の核心となる岩場が現れます。
山頂直下の岩場は修行の場としても知られ、鎖が設置された急峻な区間。
強い高度感があり、足場や手の置き場を慎重に選びながら進む必要があります。
北アルプスとはまた違った、素朴で逃げ場の少ない怖さがあり、
この岩場を越えてようやく山頂に立てる、大日岳のハイライトです。
概要
今年初の登山は、前鬼から大日岳へ。
GWの雨の隙間を見つけて、友人と日帰りピストンで行ってきました。
軽めのつもりで計画したものの、久しぶりの山は想像以上に体が重くて。
登り始めからしんどさを感じる、なかなか手応えのあるスタートになりました。
今回は、去年のリベンジでもあります。
9月頃に一度挑戦したものの、雨で岩場が濡れていて、滑りそうで怖くて撤退。
あの時の「行けそうなのに行けない」もどかしさがずっと残っていて、ようやく回収しにきました。
4/29(水)
07:25 前鬼駐車場 → 10:00 大日岳 → 14:28 下山
(合計 約7時間3分・登り 1072m / 下り 1076m・休憩 1時間23分)
前鬼駐車場からスタート。
空は曇りで、空気は少し湿っていて、歩き出すとすぐに汗ばむような蒸し暑さでした。
久しぶりの登山ということもあって、最初から体が重い。
足が思うように上がらず、呼吸もすぐに上がってしまう。
「こんなにしんどかったっけ」と思いながら、ペースを落として一歩ずつ進みます。
前鬼小仲坊に到着。

ここで少し整えて、気持ちを切り替えて先へ。
ここからは淡々と続く登り。
派手な景色はないけれど、その分、自分の呼吸や足音に意識が向く時間。
しんどさはあるけれど、だんだんと山に戻ってきた感覚が少しずつ戻ってきます。
標高を上げていくと、やがて稜線へ。
風がふわっと抜けてきて、それまでの蒸し暑さが一気に消える。
強すぎない、ちょうどいい風で、とても気持ちよかったです。

視界も開けていて、空気も軽く感じる。
「やっぱり山はこういう瞬間があるからいいな」と、少し余裕が出てきました。
そして、核心の岩場へ。


ここは修行場になっている場所で、鎖が設置された急峻な岩場。
見下ろすとしっかりとした高度感があり、自然と体がこわばります。
前回来たときは濡れていて、とても登れる状態ではなかった場所。
今回はしっかり乾いていて、足場も安定しています。
それでも怖いものは怖い。
鎖を握り、手と足の置き場を一つずつ確かめながら進む。
少し緊張しながらも、確実に。
北アルプスの岩場とは違う、逃げ場の少ない怖さ。
個人的には、やっぱりここが一番怖いと感じます。
それでも前に進むしかない。
ゆっくりでも、一歩ずつ。
そして、岩場を抜けて大日岳の山頂へ。

去年立てなかった場所に、ちゃんと立てた。
その瞬間、少し力が抜けて、じんわりと嬉しさが広がりました。
山頂からは大峯の山々が広がり、歩いてきた稜線や、以前登った釈迦ヶ岳へ続く道も見えます。
深仙の宿のあたりも確認できて、「あそこも歩いたな」と思い出がつながるような景色でした。
派手ではないけれど、しみじみと感じる眺め。
頑張って登ってきた分、余計にきれいに見えた気がします。

怖さもあって、緊張もあって、でも「ちゃんと登れた」という実感。
リベンジが終わった、そんな感覚でした。
下山は来た道を戻るピストン。
登りで感じたしんどさとは違い、満足感のある、落ち着いた気持ちで歩くことができました。
太古の辻でコーヒー休憩。
実はこのコーヒー、去年の登頂ご褒美にと奮発して買ったコピ・ルアクの豆。
でもその時は撤退してしまい、飲めずに持ち帰ったままでした。
今回こそはと、ようやく淹れて一杯。
……だったのですが、正直なところ、
いつも家で飲んでいるネスカフェの方が美味しく感じてしまいました。
ちょっと期待しすぎたかもしれません。
それでも、この時間も含めて山の楽しさだなと思います。
そのまま駐車場まで戻り、無事下山。
まとめ
7年前に登ったときは、登って降りて、さらにもう一度登れるくらいの体力がありました。
でも今回は、そんな余裕はまったくなくて。
久しぶりの山はしっかりしんどくて、体力の落ちも実感。
それでも、去年の撤退をきちんと回収できたことは、素直に嬉しかったです。
怖さもありつつ、それでもまた登りたいと思える大日岳。
少しずつ体力を戻しながら、また山に向き合っていこうと思います。

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